損益分岐価格は、値下げできる最低ライン。
商品の販売価格から、仕入原価、送料、楽天手数料、ポイント、月額固定費の按分をすべて引き、純利益が0円になる価格です。利益を出すには、この価格より高く販売する必要があります。

商品単位の損益分岐価格とは

一般的な損益分岐点は、店舗全体の売上と固定費から求めます。一方、商品登録や値下げ判断では、「その商品を1個売ったときに赤字にならない最低価格」を使う方が実務的です。本記事では、この商品単位の境界を損益分岐価格と呼びます。

純利益 = 販売価格 − 固定額の費用 − 価格連動の費用
純利益が0円になる販売価格 = 損益分岐価格

固定額の費用には仕入原価、送料・物流費、月額出店料の按分があります。価格連動の費用にはシステム利用料、楽天ペイ、ポイント原資、アフィリエイトなどがあります。

単純な割り算だけでは正確に出せない理由

手数料が一律なら、「固定額の費用÷(1−手数料率)」で概算できます。しかし、楽天市場のシステム利用料はプラン、月商、平均バスケット単価、PC・モバイル比率で変わります。楽天ペイも平均決済単価と月間決済高で料率が変わります。

販売価格を変えると、参照される料率帯も変わる可能性があります。そのため、正確な概算には価格を少しずつ変え、純利益が0円になる地点を探す計算が適しています。ECファイターズの計算ツールでは、この処理をブラウザ内で自動化しています。

仕入1,200円の商品では、いくらから黒字になるか

仕入原価1,200円、送料・物流費506円、がんばれ!プラン、月商100万〜200万円、月間販売個数500個で試算します。ポイント1倍などの条件は楽天公式の料金シミュレーションに合わせます。

損益分岐
2,022円
利益0円
利益率10%
2,285円
利益228円
利益率20%
2,625円
利益524円
利益率30%
3,085円
利益927円

2,022円は赤字を避ける最低ラインであり、推奨販売価格ではありません。返品、破損、広告費、クーポン、想定外の物流費を吸収する余裕がないため、必要な利益率から販売価格を逆算します。

赤字にならない最低価格を自動計算。

販売価格、原価、送料、プランを入れると、損益分岐価格を登録なしで表示します。

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損益分岐価格を出す5つの手順

  1. 仕入原価を入れる。
    商品代だけでなく、輸入諸掛や検品費なども可能な範囲で含めます。
  2. 送料・物流費を入れる。
    配送運賃、出荷作業料、梱包材などを1個あたりにします。
  3. 楽天の条件を選ぶ。
    出店プラン、月商、商品ジャンル、ポイント倍率を合わせます。
  4. 月額固定費を按分する。
    月額出店料を月間販売個数で割ります。
  5. 必要な利益率を上乗せする。
    損益分岐価格ではなく、目標利益率を満たす価格を採用します。

損益分岐価格を使うべき4つの場面

新商品を仕入れる前
競合価格に合わせても利益が残るか確認します。
セール・クーポン前
値引き後価格が最低ラインを割らないか確認します。
広告を増やす前
1件獲得に使える広告費の上限を判断します。
送料を改定するとき
配送費上昇後も現在価格で黒字か確認します。

楽天市場の最新料率は公式の月額コストと手数料詳細で確認してください。料金体系や無料期間は変更される可能性があります。

楽天市場の損益分岐価格FAQ

楽天市場の損益分岐価格とは何ですか?

商品を1個販売したときの純利益が0円になる税込販売価格です。それより安く販売すると、売れるほど赤字になります。

損益分岐価格と目標販売価格は同じですか?

異なります。損益分岐価格は利益0円の最低ラインです。実際の販売価格は、広告費、返品リスク、将来の値引き余地、必要な利益率を上乗せして決めます。

楽天手数料を一律10%として計算してもよいですか?

概算の初期確認には使えますが、最終判断には不十分です。システム利用料と楽天ペイはプラン、月商、客単価などで変わり、ポイントやアフィリエイトも加わります。

値下げ前に、赤字ラインを確認する。

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