先に結論|TACOSは全体売上に対する広告費率

TACOSはTotal Advertising Cost of Salesの略で、広告費をAmazon全体の売上で割って算出します。Amazon Ads公式の英語コンテンツでも、TACOSは広告経由と自然経由を含む全体売上が、広告費に対して伸びているかを見る考え方として紹介されています。

一方、Amazon Ads公式が定義するACOSは「広告費÷広告経由売上×100」です。ACOSは広告キャンペーンの効率、TACOSはAmazon事業全体に占める広告負担を見るために使います。どちらか一方だけで良し悪しを決めないことが大切です。

  • ACOSは、広告費を広告経由売上で割った比率です。
  • TACOSは、広告費を広告経由と非広告経由を含む全体売上で割った比率です。
  • ACOSはキャンペーン別、TACOSは商品やアカウント全体の推移を見るのに向いています。
  • TACOSはAmazon広告管理画面の数値だけではなく、同期間の全体売上と組み合わせて計算します。

TACOSを3ステップで計算する

まず、広告コンソールで対象期間の広告費を確認します。Amazon Ads公式では、キャンペーンマネージャーで期間を指定でき、スポンサー広告レポートから検索ワード、広告商品、期間別パフォーマンスなどを確認できると案内しています。

次に、同じ期間のAmazon全体売上を用意します。最後に「広告費÷全体売上×100」で計算します。広告費6万円、全体売上50万円なら、6万円÷50万円×100でTACOSは12%です。期間、対象商品、通貨を必ずそろえてください。

  • 広告コンソールから、対象期間の広告費と広告経由売上を取得します。
  • Seller Centralから、同じ期間・同じ商品の全体売上を取得します。
  • 広告費を全体売上で割り、100を掛けてTACOSを求めます。
  • 返品やキャンセルの反映時期がずれる場合は、確定後に同じ条件で再集計します。

ACOS30%でもTACOSは12%になる計算例

広告費6万円、広告経由売上20万円、Amazon全体売上50万円の商品で比較します。ACOSは6万円÷20万円で30%、TACOSは6万円÷50万円で12%です。数字が違うのは、TACOSの分母に広告へ直接ひも付かない売上も含めるためです。

全体売上から広告経由売上を引いた30万円は、非広告売上の概算です。ただし広告の計測期間やアトリビューションにより単純に自然検索売上と一致しないことがあります。「広告が30万円を生んだ」と断定せず、売上構成を確認する材料として使ってください。

広告費6万円・広告経由売上20万円
ACOS30%です。
広告費6万円・全体売上50万円
TACOS12%です。
広告費を除く利益15万円
広告後利益9万円です。

利益を残せるTACOS上限を逆算する

TACOSには、すべての出品者へ当てはまる目安はありません。上限は、広告費を除いた利益率から残したい利益率を引いて決めます。全体売上50万円、広告費を除いた利益15万円なら、広告前利益率は30%です。

目標利益を5万円、売上比10%残したい場合、広告へ使える上限は10万円です。したがってTACOS上限は20%になります。実際の広告費が6万円なら広告後利益は9万円、利益率は18%です。Amazon手数料、FBA料金、仕入原価、保管費などを先に引いてください。

  • 広告前利益率30%で目標利益率10%なら、TACOS上限は20%です。
  • TACOS12%なら、ほかの条件が同じ場合に広告後利益率は18%です。
  • 新商品の認知を優先する期間は上限を緩めても、期間と総予算を先に決めます。
  • 商品ごとの利益率が違う場合は、アカウント平均ではなくASIN別に上限を設定します。

広告を止めても売れるかを確かめる比較手順

TACOSが下がっただけでは、広告が自然売上を増やしたのか、季節需要や値下げで全体売上が増えたのかを区別できません。Amazon Ads公式も、広告とオーガニックトラフィックの関係は相関を確認する考え方として説明しています。因果関係を早合点しないでください。

広告停止や減額を試す場合は、在庫、価格、クーポン、商品ページをできるだけ変えず、変更前後の同じ曜日数で比較します。全停止の影響が大きい商品では、成果の弱い検索語やキャンペーンから段階的に減らし、全体売上と広告後利益の両方を確認します。

  • 変更前の7〜14日について、広告費、広告売上、全体売上、注文数、利益を記録します。
  • 低成果の広告だけを減額または停止し、価格や在庫など他の条件をそろえます。
  • 変更後も同じ曜日数を記録し、ACOS、TACOS、全体売上、広告後利益を比較します。
  • 全体売上が減っても利益が増えた場合と、売上・利益がともに減った場合を分けて判断します。
  • 大型セール、欠品、カート喪失、レビュー急増があった期間は別扱いにします。

TACOSでよくある5つの誤解

TACOSが低いほど常に良いわけではありません。広告を減らしすぎて新規流入と全体売上が落ちた結果、短期的に比率だけが下がる場合があります。反対に、新商品への投資中はTACOSが高くても、決めた予算内で将来の売上を作る目的なら直ちに失敗とは言えません。

また、全体売上を分母にするTACOSだけでは、個別キャンペーンの無駄や商品別の赤字を見つけられません。ACOS、検索ワードレポート、商品別利益と一緒に確認し、比率ではなく最終的に残る金額で意思決定してください。

  • TACOSの一律の適正値を、商品利益を見ずに当てはめないでください。
  • TACOS低下だけで、広告が自然売上を増やしたとは断定できません。
  • 全体売上と広告売上の集計期間が違うと、正しく比較できません。
  • アカウント平均だけでは、広告依存度が高い商品を見落とします。
  • 売上比率だけでなく、広告後利益額と在庫状況も確認してください。

よくある質問

Amazon広告のTACOSとは何ですか?

広告費をAmazon全体の売上で割った比率です。広告経由売上だけを分母にするACOSと違い、Amazon事業全体に対して広告費がどの程度を占めるかを確認できます。

TACOSはどのように計算しますか?

「広告費÷Amazon全体売上×100」で計算します。広告費6万円、全体売上50万円ならTACOSは12%です。広告費と売上は、同じ期間、同じ商品範囲、同じ通貨でそろえてください。

TACOSは何%なら良いですか?

一律の正解はありません。広告費を除いた利益率から、残したい利益率を引いた値が上限の目安です。広告前利益率30%、目標利益率10%なら、TACOS上限は20%です。

ACOSとTACOSはどちらを重視すべきですか?

目的が違うため両方を見ます。ACOSは広告キャンペーンの効率、TACOSは全体売上に対する広告負担の確認に使います。最終判断では、商品別の広告後利益も確認してください。

TACOSが下がれば自然売上が増えたと言えますか?

TACOSの低下だけでは断定できません。季節需要、価格変更、欠品、カート獲得状況などでも変動します。変更前後で条件をそろえ、全体売上、注文数、利益を一緒に比較してください。

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